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恍惚の薔薇(真理子様作)

官能小説『恍惚の薔薇』
真理子作




第1話

 埼玉県浦和市にある篠田会計事務所は、公認会計士の篠田喜一を始め、男性社員10名、女性社員5名の市内では中堅の会計事務所だ。
 現在65歳の篠田喜一は10年程前に妻と離婚し、今は市内のマンションで一人暮らしをしている。
 身長は低いがガッシリとした体格で、顔は赤黒くギラギラとした大きな目を持つエネルギッシュな男だ。
 この物語は、朝礼での篠田喜一の一言から始まる。

「みんな聞いてくれ。私の古くからの友人で太田二郎という会計士が先月病気で亡くなってな、彼の奥さんからいろいろ相談されて……」

 話の内容は、亡くなった会計士太田二郎の顧客約80社の引継ぎと、そこの社員5名の受け入れをするというものだった。

 社員の三島理恵は、俯いたまま篠田の話を聞いていたが、今の理恵にとってそんな事はどうでもいい話だった。
 理恵は近々、篠田会計事務所を辞めようと思っていたのだ。

 理恵が篠田会計事務所に就職したのは8年前の事だった。
 商業高校を卒業した理恵は地元の短大を経て、20歳でこの会計事務所に入社した。
 現在28歳の理恵は、その美貌から顧客からの評判も良く、若手男性社員からも慕われる存在だった。
 本来は大人しく無口な性格だが、甘い眼差しと透き通るような肌は、官能的な匂いを漂わせていた。
 そんな理恵は男性社員にとって高嶺の花だった。

「三島さん、安西建設の業績はどうだ?」
「はい、先月は平年並みでした」

 篠田の問いに理恵は、間をおいて答えた。
 この篠田からの質問は、週に一度は必ずある。
 しかしこれは質問ではなく、篠田からの誘いのサインなのだ。

(一昨日会ったばかりなのに……)

 理恵と篠田の肉体関係は、理恵が入社してから半年も経たないうちに始まった。
 当時20歳だった理恵には、高村准一という恋人がいたが、幼馴染みの加奈に准一を奪われてしまった。
 加奈は、幼い頃から理恵に強い対抗意識があった。
 理恵と加奈は、小学校、中学校、高校まで、ずっと一緒だった。
 加奈は幼い頃から、理恵の持ち物はなんでも手に入れたい性格だった。
 おもちゃ、絵本、服、お菓子まで、理恵が持っている物は、なんでも手に入れた。
 そして、中学、高校になると、理恵の友人も自分が支配するようになり、20歳の時には、とうとう恋人の准一まで奪い去ったのだ。

(加奈が憎い。いつか復讐してやる……)

 そんな時に、篠田からの誘いを受けたのだ。
 篠田は理恵を抱く度に、5万円を支払った。
 週に1~2回、必ず理恵をホテルに誘った。
 当時の理恵の月収は15万円にも満たなかったが、篠田からホテルで受け取る金額は、少なくとも月20万円、多い時は30万円を超える月も珍しくなかった。

(この金で身体を磨いて、准一を見返してやる……)

 理恵は、いつもそう思っていた。




第2話

 この日も、いつものホテルで篠田と待ち合わせた。
 篠田は、早々とシャワーを済ませ、大きな目をギラギラ輝せながら栄養ドリンクを飲んでいた。

「君も早くシャワーを浴びてきなさい」

 篠田は、65歳とは思えないほど性欲が旺盛だ。
 既に、篠田のガウンの股間は大きく膨らんでいた。
 理恵がシャワーを終えると、既に篠田はベッドの上で待っていた。
 理恵が寄り添うと、いつもの様にチュバチュバと音をたてながら、篠田は理恵の乳首を吸う。
 理恵の乳首は、たちまち硬くなった。

「今度はマンコをしゃぶってやるからな」

 篠田の愛撫は、乳首から滑り落ちる様に、理恵の股間に向かった。

「どれどれ」

 篠田は、理恵の股間を大きく開き、顕になった女陰を左右に押し広げ、厭らしい目つきで覗き込んだ。

「う~む、いつ見てもいい眺めだ、ぐっひっひ~」

 篠田は、膣穴まで丸見えになっている理恵の陰部にしゃぶり付いた。

「あっ、せ、先生……、、あっ、、あ~、、」

 篠田は、チュバチュバと音をたてながら、女陰を吸い続けた。
 そして理恵の口からは淫声が漏れ、ピンクの蜜壷から愛液が溢れ出た。

「あぁ~、い、いい~、あ~~」

 篠田は、とめどなく溢れ出る理恵の愛液を、一滴も逃す事なく啜った。

「そんなに気持ちいいか~! ならばここはどうだ、、ひひひ~」

 篠田の指は、陰毛を丁寧に掻き分け、亀裂の最上部を弄った。

「ほ~ら、観音様が丸見えだぞ!」

 篠田の視線の先には、真珠のような陰核が存在していた。

「は、恥ずかしい、せ、先生、恥ずかし~い」

 篠田は理恵が発する『恥ずかしい』という言葉を好んだ。
 行為の際、理恵はいつもこの言葉を口にした。

「こんなに大きくしやがって! もっと大きくしてやる!」

 篠田はそう言いながら、理恵の顕になった陰核に舌先を這わせた。

「あっ、、あ~ん、、せ、先生~、ダメ~、、」

 篠田は理恵の言葉など一切無視をして、舌先で弧を描き始めた。

「あ~~ん、、そ、それダメ~~、、か、感じるぅ~~、、あ~~」
「逝きたいか! よ~し、逝かせてやるわぃ!」

 篠田は、徐々に舌の動きを早めていった。

「あ~~、ダメ、ダメ~~、い、逝くぅ~~、、あ~~~~~」

 理恵は、大きく口を開き身体を痙攣させた。

「ふふ、今度は俺の番だ!」

 篠田は、意識が朦朧としている理恵の上半身を起こし、自らの下半身を理恵の顔に押し当てた。

「ほら、しゃぶれ!」

 篠田の男根は、異常なサイズだ。優に20センチはある。
 理恵は、まるでロケット弾の様にいきり立った篠田の肉棒を口に含んだ。

「ううぅ、、」

 理恵は、苦しそうな表情をしながらも、チュバッチュバと音を立てながらしゃぶり続けた。

「よしよし、もういい! うつ伏せになって尻を出せ!」

 理恵は、篠田のペニスから口を離し、うつ伏せになって尻を突き出した。

「よ~し! 後ろからぶち込んでやる!」

 篠田は、自らの男根を手に取り、理恵の膣穴に焦点を合わせた。

「それっ!」
「はぁ~~ん!」

 篠田の巨根は、理恵の蜜壷に根元まで吸い込まれた。

「あっ、、す、すご~い、、はぁ~~ん」

 篠田の肉棒は、厭らしい音を醸し出しながら、前後運動を開始した。

「どうだ、気持ちいいだろ! ほらほら、もっと突いてやる! ほらっ!」

 篠田の巨根が、力強く出し入れされた。

「あ~ん、、あ~ん、う~ん、、」

 理恵の愛液は異常な程溢れ出し、肉棒を伝って睾丸から滴り落ちていた。

「それっ! それっ! それっ!」
「あんっ! あんっ! あんっ!」

 理恵の子宮からは、瞬く間に絶頂感が込み上げてきた。

「それっ! うぅ! うぅ、、」

 既に、篠田も限界だった。
 篠田の腰の動きが急に激しさを増し、後背位特有の打撃音が部屋中響き渡った。

「い、いくぞっ! あ、あ、い、いくぞ~~!」
「あっ、あっ、あ~~~」

 理恵は次の瞬間、子宮の奥が熱くなるのを感じた。





第3話

 理恵の肉体は、篠田に征服されていた。
 篠田は、親子以上に年の差がある理恵を、20歳の時から自分色に染めてきた。

(この女は、絶対誰にも渡さない……)

 理恵はそんな篠田の存在に、嫌悪感があった。

(そろそろ篠田との関係を清算したい。このままでは自分が駄目になってしまう……)

 しかし、理性とは裏腹に28歳の熟れた理恵の肉体は、篠田を求めていた。
 理恵は悩んだあげく、篠田会計事務所を辞めようと思っていたのだ。

 そんなある日、篠田の亡き友人の太田二郎に雇われていた元従業員の5人が事務所に訪れた。

「みんな聞いてくれ。先日話をした太田会計事務所の元従業員の方々だ。明日から出勤だから、宜しく頼む!」

 篠田が意気盛んに言った。

(どうせこの人達とは、そう長くは付き合わないのだ……)

 理恵はそう思いながらも、顔をゆっくり上げた。

 その瞬間、理恵は驚愕した。
 その5人の中に、元恋人の高村准一がいたのだ。

(どうして准一が……)

 驚いたのは、准一も同じだった。
 准一は目を見開いたまま、じっと理恵を見ていた。
 そして理恵は、准一はかつて公認会計士を目指していた事を思い出した。

(准一……)

 理恵は、まるで夢を見ている様だった。
 篠田は、一人ひとり紹介すると腰を降ろした。



 翌日の朝礼で、新人従業員の5人は篠田から顧客名簿を受け取り、それぞれの担当が命じられていた。

「え~と、高村君は、三島さんと一緒に、安西建設を担当してくれ」
「えっ……」

 あまりの偶然に、理恵は言葉を失った。

「三島さん、今日は安西建設に行く日だろ? 高村君と一緒に行ってくれ」

 何も知らない篠田が、平然として言った。

「あ、はい……」



 1時間後、安西建設に向かう理恵の車の助手席には准一が座っていた。

「ホント偶然ね……」

 沈黙を打ち消すかの様に、理恵が問いかけた。

「うん、驚いたよ」

 理恵の脳裏には、8年前の苦い思い出が蘇ってきた。

「准一、あれから何してたの?」
「……」

 理恵は嫌な予感がした。

「もしかして、加奈と……?」

 理恵は、准一の左薬指のリングを見て愕然とした。

「加奈と、加奈と結婚したのね……」
「ごめん、君と別れてから3年後に……」

 理恵は8年前に准一と別れてからは、一切の交友関係を絶っていた。
 同窓会など、准一と加奈が現れる席にも近づかなかった。

 理恵の頭の中は、驚きと悲しみが混在していた。

「理恵、綺麗になったね……」
「……」
「理恵、本当にごめん……」
「いまさら聞きたくないわ!」

 理恵の目には涙が滲んでいた。





第4話

 二人は安西建設の経理担当者から書類を受け取ると、すぐに車に戻った。
 理恵は、担当者に准一を紹介する事すら忘れていた。

(加奈、このままあなただけを幸せにさせない……)

 理恵は、冷静さを取り戻していたが、准一を奪った加奈への憎しみは消えなかった。
 そして理恵は、近くの公園に車を止めた。

「准一、さっきはごめん」
「ううん、気にしてないよ」

 准一は首を横に振りながら答えた。

「でも、一つだけ教えて。8年前、准一と加奈に何があったの?」
「……」
「お願い、教えて!」

 理恵の口調がやや強くなった。

「8年前のある日、突然加奈から電話があったんだ。ちょっと相談したい事があるって……」

 准一は、俯いたまま語り始めた。

「そして、スナックで待ち合わせをして、加奈の失恋話を聞かされたんだ」
「それで?」
「加奈は、だいぶ酔っている様子だったけど、僕にどんどん酒を勧めてきた……」
「飲まされたの?」
「うん」
「そして?」
「気が付いてみたら、加奈のマンションのベッドで寝てたんだ」
「……」
「それだけで加奈を愛してしまったの?」
「違う!」
「じゃあ、どうして?」
「妊娠した」
「えっ?」
「その夜の加奈との……」
「もう言わないで、わかったわ……」

 加奈は、その夜の准一との行為で妊娠し、准一は責任を感じて加奈と結婚したのだ。

「子供は何人いるの?」

 理恵は、妙に冷静だった。

「一人だけ」
「加奈と結婚して、今は親子三人で幸せに暮らしてるのね」
「……」

 理恵は、准一を奪い去り自分だけ幸せに暮らしている加奈が許せなかった。

(加奈に復讐してやる……)

「准一……」
「何?」
「もう、私の事は嫌い?」
「……」
「今日一日だけ、8年前に戻ってみない?」
「どういう意味?」

 理恵は、准一のズボンのファスナーに右手を置いた。

「私を抱いてみる?」

 理恵は、准一の右手を取り、自分の内腿に導いた。

「仕事が終わったら、この公園で待ってるわ」

 理恵の准一への思いは、憎しみに変わりつつあった。





第5話

 理恵は、准一と共に事務所に戻ると、手短に書類を整理して准一よりも一足先に事務所を出た。
 公園に着いた理恵は、バッグの中のボイスレコーダーのスイッチを入れた。

 10分程待つと、准一が到着した。

「すぐそこにホテルがあるわ。ラブホテルなんて久々でしょ?」
「あ、あぁ、独身以来初めてだよ」

 バッグに忍ばせているボイスレコーダーは、既に作動している。
 理恵は、准一になるべく数多く問いかけた。

 二人はホテルの部屋に入ると、交互にシャワーを済ませ、ソファーに座った。

「何か飲む?」
「じゃあ、シャンパン……」

 理恵は、テーブルにグラスを2つ置いて、シャンパンを注いだ。

「乾杯しましょ?」
「えっ?」
「二人の再会に乾杯よ、ふふふ……」

 二人は、グラスを掲げ乾杯した。

「理恵、本当に綺麗になったね」
「そんな事ないよ~」
「とても魅力的だ!」
「え~、加奈だって美人じゃん!」
「今日は、加奈の話はやめよう……」

 時折准一の視線は、理恵の胸元に向いていた。 



 30分程会話を交わした後、理恵はソファーを離れベッドに横たわった。

「准一、こっちに来て」

 准一はゆっくり立ち上がり、理恵に寄り添った。

 二人は熱いキスを交わし、理恵は自らガウンを脱ぎ捨てた。

「今でも私、准一を愛してるわ!」
「僕もだ!」

 准一は、理恵の豊満な乳房に顔を埋め、貪る様に愛撫をした。

「あぁぁ……」

 准一は、片手では収まり切れない理恵の乳房を鷲づかみにして、乳首の先端にキスをした。

「あぁ……、、准一、、」

 准一は、理恵の表情を確かめながら愛撫を続けた。

「あぁ、、も、もっと、もっと愛して、あぁぁぁ~~、」
「理恵~、、理恵~、、」

 准一の愛撫は、徐々に理恵の下半身に向かった。

「准、准一~、は、恥ずかしい~、、」

 既に理恵の愛液は、子宮では収まり切れず、陰唇から滲み出ていた。
 そして准一の愛撫は、密林を掻き分け、理恵の陰核を捉えた。

「あっ、あ~、そ、そこは………」

 准一は、理恵の陰核を弄ぶ様に舌で愛撫した。
 そして、愛液が溢れそうになっている左右の陰唇を指で押し広げた。

「ぃ、いや……、だ、だめ……、」

 開口された陰部は、防波堤を撤去されたため一気に愛液が溢れ出た。

「理、理恵~~、す、すご~い!、理恵~~」

 准一は、ボイスレコーダーの存在など知らず、溢れ出た理恵の愛液を音をたてながら舐め続けた。





第6話

 硬直した肉棒は、理恵の局部を睨んでいた。
 既に肉棒の先端からは、挿入を円滑にするための潤滑油が滲み出ていた。

「准、准一、、挿れた~い?」
「あぁ、、う、うん、、はぁ、、はぁ、、」
「どこに~、どこに挿れたいの~?」
「えっ?、、どこって、、はぁ、、はぁ、、」
「ちゃんと、ちゃんと言って~、、はぁ、、はぁ、、どこにいれたいの~、、はぁ、、はぁ、、」
「オ、オ・マ・ン・コ……」
「え、えっ?、も、もっと、ちゃんと言って~、、だれの?、はぁ、、はぁ、、だれの、オ・マ・ン・コ?」
「え~~、はぁ、、はぁ、、理、理恵の、オ・マ・ン・コ~~」
「も、もう一度、、はぁ、、はぁ、、もう一度、言って……」
「理恵の、オ、オマンコに、挿れたい~~、、はぁ、、はぁ、、」

 ボイスレコーダーは、二人の荒々しい息遣いもキャッチしていた。

「准一~、いれて~~、」
「う、うん、、い、いれるよ~~、あぁぁぁ~~~」

 十分に潤っている理恵の膣穴は、挿入時の抵抗は殆んど感じられなかった。

「はぁ~~ん、、す、すご~~い、、あぁ~~ん、、」

 准一の分泌液と理恵の愛液が混じり合い、結合部からの卑猥な音が部屋中に響き渡った。

「理恵~~、いい、いいよ~~、理恵~~」

 准一が突き上げる度に、理恵の乳房が上下にゆさゆさ揺れる。
 准一の腰は3回に1度、深く突き上げた。

「はっ、はっ、うぅ~~ん、、はっ、はっ、うぅ~~ん、、」
「あっ、あっ、はぁ~~ん、、あっ、あっ、はぁ~~ん、、」

 理恵の蜜壷からは止め処なく愛液が溢れ、シーツは濡れそぼった。

「准一~~、、どお~? 気持ちいい~~?」
「あぁ、、いい、気持ちいいよぉ~~、、」
「ど、どっちがいい~~?」
「えっ~~? ど、どっちって~~?」
「か、加奈のと、加奈のオマンコと~~?」
「えっ~~?、あぁ、、理、理恵の方が、、いい、、」
「も、もっと、もっとはっきり言って~~」
「あ、うぅん、、理恵の、理恵のオ、オマンコの方が、いいよ~~」
「准一~~~、嬉しい~~~、、あぁ~~~」

 既に准一と理恵は、快楽の絶頂を迎えようとしていた。

「理恵、、理恵、、理恵、、はぁ、、はぁ、、はぁ、、」
「准、准一~~、、わ、私、、も、もぉ~~ダメ~~、、」
「僕も、、僕も、ダメ~~、う、う、う、、あっ!で、出るぅ~~」
「出るぅ~? 出るのぉ~? 出してぇ~!」 

 准一のピストン運動は、激しさを増した。

「い、いくよ~~、、理恵~~、いくよ~~」
「きて~~~、そ、そのまま出して~~~~~」
「えっ?、、あっ、う~ん、あっ、あっ、あ~~~、いくぅ~~~、あぁぁぁ~~~~~」
「私も、私もいくぅ~~~~~、あぁぁぁ~~~~~」

 射精を待ち望んでいた大量の精液は、理恵の子宮の最深部で噴射された。





第7話

 その夜、理恵は帰宅するとボイスレコーダーに録音されている音声をCDにコピーした。
 そして、クローゼットの引き出しから預金通帳を取り出した。
 預金残高は、1千800万円を超えていた。
 理恵は8年前から篠田から受け取った現金を殆んど貯蓄していた。
 週に1度のエステ代とスポーツジムの年会費を差し引いても、月平均20万円は残った。

 翌日の朝、理恵は篠田に電話をかけた。

「先生、風邪をひいて熱があります。今日は休ませて下さい」
「あぁそうか。わかった、お大事に……」

 篠田は、あっさり返事をした。

(とりあえず、ハワイにでも行こう……)

 理恵は、市内の旅行会社を訪れ、明日からのハワイ行きの切符と1ヶ月間の宿泊代を現金で支払った。
 旅行会社を出ると、予め調べておいた准一の自宅に電話をした。

「もしもし、加奈?」
「……」
「もしもし、加奈でしょ? しばらく! 理恵よ」
「……あっ、あ、理恵? し、しばらく……」

 加奈は自宅にいた。

「懐かしいわ!何年ぶりかしら?」
「そ、そうね、、元気?」
「私は相変わらずよ。加奈、准一と結婚したんだってね!」
「あ、うん……」

 加奈の声は、上ずっていた。

「加奈、准一から聞いたでしょ? 私と准一、同じ職場なのよ」
「あ、うん、、聞いたわよ……」
「本当に偶然ね。ところで今何してる?」
「えっ? 専業主婦よ」
「じゃなくて、私今、加奈の家の近くなの」
「……」

 理恵は事前に住所も調べていた。

「今からちょっと会えない? 家にお邪魔してもいいかな~?」
「あ、うん、、別に構わないけど……、でもどうして?今日仕事じゃないの?」
「私、今日有給なの」
「あ、あそぅ~、じゃあ待ってるわ」
「本当?嬉しいわ!すぐに行くからね」

 10分後、理恵は加奈の家のチャイムを鳴らした。
 准一と加奈の家は、市内から離れた静かな住宅地にあった。
 小さな家だが、モダンで洒落た家だった。

「あ~ら!しばらく~!」

 理恵は、明るく振舞った。

「あっ、理恵、しばらく、どうぞ……」

 玄関は意外に広く、右側にリビングがあった。

「理恵、ちょっと待ってね、今コーヒーいれるから」
「あっ、お構いなく、すぐに帰るから」

 理恵は、リビングのソファーに腰を降ろした。

「お洒落なお家ね。羨ましいわ!」
「3年前にローンで買ったのよ」

 理恵は、部屋の片隅にある本棚を見た。
 そこには、准一と加奈の間で微笑んでいる小さな女の子の写真があった。

「あら可愛い~!子供何歳なの?」
「……えっ、あ、今7歳よ」
「あっそ~、可愛い~、准一にそっくりね!」

 加奈はテーブルにコーヒーを2つ並べ、理恵の正面に座った。





第8話

 二人の間に重苦しい空気が流れ、暫く沈黙が続いた。

「加奈、幸せ?」

 理恵は、じっと加奈を見つめながら問いかけた。

「あ、うん、、まあね……」

 加奈は、俯き加減で答えた。

「そりゃ幸せだよね、准一と結婚できたんだから……」
「……な、何言ってんの?理恵だって幸せでしょ?」

「うん、8年前まではね……」

 二人の間に、重い空気が流れ、おもむろに理恵がつぶやいた。

「あぁ~、でも嬉しかったな~!」
「何が?」
「だって准一、今でも私の事を愛してくれてるんだもん!」
「えっ……?どういう意味?」
「どういう意味って、今言ったでしょ、准一は私を愛してるのよ」
「何それっ? 理恵っ!あなた正気!」
「正気よ。だって昨夜、私と准一愛し合ったのよ」
「……」
「准一素敵だったわ!だから私も燃えちゃった!」
「嘘よ!そんなの嘘だわ! 理恵っ!いったい何なの?ふざけないで!」
「ははははははっ~~」
「何がおかしいの?」
「じゃあ、証拠聞かせてあげるわ!」

 理恵はバッグからボイスレコーダーを取り出しスイッチを入れた。

音声-------------------------------------------------------------

「准一~~、、どお~? 気持ちいい~~?」
「あぁ、、いい、気持ちいいよぉ~~、、」
「ど、どっちがいい~~?」
「えっ~~? ど、どっちって~~?」
「か、加奈のと、加奈のオマンコと~~?」
「えっ~~?、あぁ、、理、理恵の方が、、いい、、」
「も、もっと、もっとはっきり言って~~」
「あ、うぅん、、理恵の、理恵のオ、オマンコの方が、いいよ~~」
「准一~~~、嬉しい~~~、、あぁ~~~」
「理恵、、理恵、、理恵、、はぁ、、はぁ、、はぁ、、」
「准、准一~~、、わ、私、、も、もぉ~~ダメ~~、、」
「僕も、、僕も、ダメ~~、う、う、う、、あっ!で、出るぅ~~」
「出るぅ~? 出るのぉ~? 出してぇ~!」 
「い、いくよ~~、、理恵~~、いくよ~~」
「きて~~~、そ、そのまま出して~~~~~」
「えっ?、、あっ、う~ん、あっ、あっ、あ~~~、いくぅ~~~、あぁぁぁ~~~~~」
「私も、私もいくぅ~~~~~、あぁぁぁ~~~~~」

-----------------------------------------------------------------

 蒼白になっていた加奈の顔面は、瞬く間に紅潮した。

「ほらっ、私と准一でしょ、わかるでしょ?」
「……」

 加奈の身体はガタガタ震えだした。

「理恵っ!あなたこんな事してタダではすまないわよ!」
「えっ?何言ってるの?准一を寝取ったのは誰なの?」
「……」
「准一は、あなたが妊娠したから責任を感じて結婚したのよ。本当は私を愛してたのに……」
「私は准一と結婚してるのよ!私は准一の妻よ! 不貞行為であなたを訴えてやる!」
「訴える?私を?ははははははっ~」
「……」
「訴えなさい!訴えても私からは何も取れないわよ」
「慰謝料を請求するわ!」
「請求しても無駄よ。私お金持ってないし…… 無いところからは取れないの。はははっ~」
「事務所の先生に相談するわ!そして給料を差し押さえてやる!」
「先生に? ははははははっ~~」
「何がおかしいのよ!」
「先生にバレたら准一クビになるわよ。私、先生の愛人なの。だから止めときなさい!」
「愛人?」
「ええ愛人よ!だから私の言う事は何でも聞いてくれるわ! だから准一をクビにするのは簡単よ。ははははははっ~~」
「……」
「家のローン、まだまだたくさん残ってるんでしょ?はははっ」
「理恵、あなたって恐ろしい女ね!」

 加奈は息遣いが荒く唇が震えていた。

「そうそう、さっきの音声だけどCDに全部録音しておいたわ! 一部始終、後からゆっくり聞いてね!」

 理恵はバッグからCDを取り出し加奈に投げつけた。



 翌日理恵は成田空港に向かう途中、フラワーショップに立ち寄った。

「すみません。薔薇の花束を下さい」
「贈り物ですか?」
「はい、ここに届けて下さい」

 理恵は、篠田のマンションの住所が書かれたメモを渡した。

「それからこれを添えて下さい」

 理恵が差し出したのは、1通の手紙だった。

-----------------------------------------------------------------

『先生、私の事は忘れて下さい。長い間お世話になりました。 理恵』

-----------------------------------------------------------------

 1時間後、理恵は成田空港にいた。

(さよなら、准一……)

 理恵は空港内のゴミ箱に、ボイスレコーダーを投げ捨てた。
 そしてハワイ行きのアナウンスが流れると、理恵は清々しい気分でタラップを登った。



-END-

(感想)
じっくりと堪能しました。
愛憎渦巻く人間ドラマ。女の闘いと復讐劇。その美しき肉体が男たちに抱かれる・・・。
松本清張ばりの人物(女性)描写とストーリー展開。そして官能。
真理子様、このような秀作をありがとうございました。


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テーマ : 18禁・官能小説
ジャンル : アダルト

先生、アソコを蜂に刺されたの!(Shyrock様作)

ショートショート『先生、アソコを蜂に刺されたの!』
Shyrock作


 それは土曜日の正午過ぎのことであった。
 医者にとって土曜日は午前中のみの診療なので自然と気分も軽くなる。
 社井医師もその日の診察が終わり看護師を帰した後、患者のデータ整理を行なっていた。
 データ整理もだいたい片付き帰ろうとしたとき、20才ぐらいの若い女性が青ざめた顔で飛び込んできた。

「先生ぇ・・・助けてください・・・」
「どうしたんだね?」

 社井医師は優しく尋ねた。

「あのぅ・・・実は蜂に刺されたんです」
「えっ、蜂に刺されたって!どんな蜂だった!?」
「え~と・・・黄色くてシマシマの模様がありました・・・」
「他に特徴はなかったかい?」
「割りと体が細くて足が長かったと思います」
「ふうむ、それならたぶんアシナガバチだと思うけど、どちらにしても直ぐに治療しよう!」
「は、はい・・・」
「ところでどこを刺されたの?」
「それがぁ・・・」
「どこだね?」
「あのぅ・・・ここなんです・・・」

 ありさの顔が真っ赤になっている。
 ありさが恥かしそうに指し示したところは股間であった。
 患部が意外な箇所だったことに社井医師は驚きを隠し切れなかった。

「でも、どうしてそんな複雑なところを刺されたんだい?」
「そのときベランダに干した洗濯物を入れていたんです。いつもなら取り込んだばかりの下着を着けることはないんですけど、今日はたまたま取り込んだばかりのショーツを穿きたかったもので、洗濯物を取り込んだあと直ぐに穿いたんです。すると急にアソコがズキンッ!と痛みが走って・・・。干している間にショーツに蜂が入ったみたいなんです。その後だんだん痛みがひどくなって・・・」
「うん、よく分かった。とにかく直ぐにパンツを脱ぎなさい」
「やっぱり脱がなきゃダメですか」
「そりゃそうだよ。脱がないと治療できないじゃないか」

 社井医師の表情は真剣そのものであった。

 ありさがその日着用していたものは、薄いピンク色のコットンショーツであった。
 一刻を争うため、ありさは恥ずかしがる暇もなく、あわただしくスカートとショーツを脱ぎ脱衣かごに放り込んだ。

 下半身裸になったありさはすぐさま診察ベッドで仰向けに寝た。
 少なめの黒い繁みの下に縦に走った割れ目が丸見えになっている。
 社井医師はありさが指し示した周辺をつぶさに調べた。
 ところが不思議なことに刺された痕が見つからない。
 もしかしたら患部は繁みの中かもしれない。

「どこを刺されたの?」
「言うのが恥ずかしいんですけど・・クリ・・トリスを刺されたんです・・・」
「な、何とっ!陰核を刺されたって!?ゴホン!でも見たところ君の陰核亀頭は皮が被さっているようなんだけど・・・皮の上からチクリとやられたと言うわけだね?」
「はい・・・まさかこんなところを刺されるなんて夢にも思いませんでした・・・あぁ、恥ずかしい・・・」
「うん、分かった。直ぐに処置しよう」

 社井医師は陰核包皮を指で剥きあげ、クリトリスを完全に露出させてしまった。
 キラキラとまるでピンク色の真珠のように輝いている。

「ふうむ・・・刺された痕跡は無いんだけどなあ・・・」

 剥き広げられるだけでも感じてしまう箇所なのに、検査が目的とは言え敏感なところに触れられて、ありさはピクリと反応を繰り返した。

(スリスリスリ・・・スリスリスリ・・・)
 
「妙だねえ・・・」
「あぁ・・・」

 かなり感じてきたのか割れ目からはじっとりと半透明の液体が滲み出している。
 触られて感じるからつい腰をもじもじと動かしてしまう。

「じっとしててね」
「あ・・はい・・・」

 社井医師は真剣な表情でクリトリスを観察している。
 ありさは恥ずかしくなって思わず腰を左右によじってしまう。

「ふうむ・・・陰核亀頭にも刺された形跡がないなあ。ふうむ、刺された所がいまいち特定できないけど解毒用の皮下注射を打っておくよ。それとステロイド軟膏を塗りこんでおけばもう大丈夫だよ」
「はい・・・ありがとうございます・・・」
「陰部に打つのでちょっと痛いけど我慢してね」
「は、はい・・・」

 社井医師は注射器をありさのふくよかな大陰唇にズブリと突き立てた。

「い、いたっ!」

 かなり痛かったのだろう、ありさは顔をしかめてじっと痛みに耐えている様子だった。
 わずか数秒のことなのだが、ありさにとってはきっと長く感じられたことだろう。
 まもなく針が抜かれ、乳白色でゼリー状の軟膏がクリトリスとその周辺に塗り込められた。

「あぁんっ、あっ、先生、そこは・・・ああっ・・・やんっ・・・」
「どうしたんだね?まだ痛むのかい?」
「いいえ・・・そうじゃないんですけど・・・」

 まさか感じるとも言えず、ありさは言葉を濁した。
 クリトリスに軟膏が塗られた後、小さなガーゼがあてがわれ、その上からテープが「×」の字型に貼られた。
 それはいささか珍奇で滑稽な光景であったが、社井医師は笑うわけにはいかずこらえながら治療を続けた。

「はい、終ったよ。今、リンデロンという軟膏を塗っておいからね。当分の間1日に4回は塗るように。でも患部がデリケートな場所なので妙な感じがしたらすぐに来てね。それから薬剤薬局で飲み薬をもらって帰ってね。1日3回毎食後に飲むように。じゃあ1週間後にもう一度来てください」
「はい、先生、わかりました。ありがとうございました」

◇◇◇◇◇

 治療を終えて社井医院の門を出たありさはペロリと舌を出した。

「やったぁ~~~!ついにやったぁ~!あぁん、すごく気持ちよかったぁ~・・・」

 実はありさが訴えた『蜂に刺された』というハチ事件は真赤な嘘であった。
 ありさがインフルエンザ予防や風邪の治療等で社井医院に何度か通っているうちに彼に惚れてしまい、ついには想いが高じて彼女が打って出た大芝居だったのだ。

「嬉しいな~♪もう1回社井先生にアソコを触ってもらえるもんね~♪もしかしたら次はもっとすごいことになったりして~♪注射針じゃなくてもっとぶっといお肉の注射を打たれたりして!きゃぁぁぁぁぁ~~~~~!やぁ~~~~~~ん!」

 ありさは浮き浮きしながら帰って行った。

◇◇◇◇◇

 一方、社井医師は・・・

「全くしょうがない子だなあ。蜂に刺されたなんてどうしてあんな嘘をついたんだろう?打った注射?ははははは~あれはね、単なる栄養剤だよ。塗ったのは薬局でふつうに売っている軟膏だよ。え?飲み薬?あれはごくふつうの胃薬だよ。ぜ~んぶ副作用心配なし!それにしてもなかなかチャーミングな子だったな~。アソコの感度もなかなか・・・ゴホン!さあ、明日は女子のサッカーチームと交流試合だぞ!がんばらなくては!相手のメンバーはどんな人たちかな?」

 相手のメンバー表を広げてみると、そこには聞き覚えのある名前が記されていた。

『野々宮ありさ』




(感想)
 官能小説には珍しい、明るく思わず笑みがこぼれる秀逸の一品。ありですね。
 学園の明るい雰囲気、主人公ありさの女の子らしい先生への無邪気な恋心と性への関心がとても可愛らしく、私の気に入ってます。
 『夜道』のような切なさも書ければ、このような作品も書き分けられるShyrock様の才能に脱帽です。
 Shyrock様、ありがとうございました。




Shyrock様のサイト『愛と官能の美学』へはこちらからどうぞ。

テーマ : 18禁・官能小説
ジャンル : アダルト

セックス・ダイエット(真理子様作)

官能エッセイ『セックス・ダイエット』
著者 真理子


第1部 セックス・ダイエットの効果

 女性の最大の敵、肥満。
 少しでも体重を落とすために、食事制限をしたり、ジョギングをしたりして、日々努力を重ねている人も少なくないと思います。
 中には、高額なお金を払ってエステに通う人もいますが、お金をかけないで楽にダイエットできる方法があります。
 それは“セックス・ダイエット”です。
 30分のセックスで、150~250カロリーが消費されると言われています。

 因みに他の方法で、150~250カロリーを消費するには、

 ・中型車を1時間洗車する。
 ・なわ跳びを20分間する。
 ・20分間泳ぐ。
 ・公園の遊具で1時間半遊ぶ。
 ・1時間歩き続ける。

 どれも辛そうな事ばかりですよね?

 皆さんもご存知かと思いますが、セックスは大量のカロリーを消費します。
 大好きな彼とセックスをして、ダイエットに繋がるのであれば最高ですね。
 セックス・ダイエットの最大の特徴は、普通のダイエットと違い、快感を得られる事です。
 快感を得られれば、継続する事は難しくありません。
 このセックスによるダイエット法は、女性に受け入れられる確率が高く、英国タブロイド紙が紹介しているある調査によると76%の女性が「セックスで多くのカロリーを消費できるのであればより積極的に夜の営みを行う」と答えています。
 実際にこのセックスダイエットは、世界の著名人によってすでに実践済みであり米国ドラマ『セックス・アンド・ザ・シティ』のキム・キャトラルが有効なダイエット方法としてセックスを挙げていたり、英国歌手メラニー・ブラウンも出産後体重を落とすためにセックスを活用したりしていることがメディアで報じられています。
 また医師たちもオーガズムの際に分泌されるエンドルフィンは、免疫細胞を刺激すると主張しており今後このセックスダイエットが世界の一大ブームになるかもしれません。

 さて、セックスにダイエット効果がある事実はおわかりいただけたと思いますが、問題はパートナーです。
 いくらセックス・ダイエットをしたくても、パートナーがいなければチャレンジできません。
 オナニーでも、ある程度のカロリーは消費できますが、セックスの比ではありませんね。
 オナニーは快楽のみ。セックスはダイエット+快楽と認識して下さい。
「セックス・ダイエットをしたいけど相手がいない!」
 こんな方は、早くパートナーを探して下さい。
 パートナーは、セックスフレンドでも構いませんが出来れば愛する人、つまり大好きな彼や彼女の方がより効果的です。
 愛があるセックスの方がオーガズムに達し安いからです。

 パートナー探しをする際大切な事は、あまり高望みをしない事です。
 身長は180cm以上。顔は芸能人の〇〇似。年収は1000万円以上……
 こんな高望みばかりしていると、いつになってもセックス・ダイエットは出来ません。
 あくまでも、自分のレベルに合った彼を探す事です。

 次に大切なのは、健康的な男性がいいですね。
 優しくて真面目な彼が出来たとしても、セックスが弱ければ話になりません。
 出来れば一晩に2~3回セックスが出来そうなエネルギッシュな男性が望ましいですね。

 ダイエット効果を秘めていたセックス。
 女性の体重が減少し、パートナーへの愛情が増大する事を願います。





第2部 正常位でのセックス・ダイエット

 正常位(通常位)は、人間が性交を行う際の体位のひとつで、比較的一般的に行われる体勢です。
 女性が仰向けになり、膝を立てて股を広げた状態のところに、男性が上からおおい被さり互いの性器を結合させる体位。
 下腹部・性器結合部分の密着挿入感と、全身の接触感を得る事が特徴の一つです。
 では一体、正常位でセックスした場合の消費カロリーはどれくらいなのでしょうか。
 「1回のセックスで300カロリーは軽く消費できる」という都市伝説がありますが、一般的に男性の場合正常位での消費カロリーは5分間で30カロリー、女性は15カロリーと言われています。
 5分間で30カロリー(男性)
 5分間で15カロリー(女性)
 この数字を皆さんはどう解釈しますか?
 一見少ないように思われがちですが、私は工夫次第で十分ダイエットに繋がると思います。
 
 一般的な男性は、セックス時の前戯時間は10分程度だと言われています。
 因みに10分間前戯をした場合の消費カロリーは5カロリー。
 前戯なしでいきなり挿入する人はまずいませんので、前戯を頑張って長めに行うように心がける事です。
 愛するパートナーを時間をかけて愛撫する事は、辛い事ではない筈です。
 できれば最低でも20分間くらいは前戯をして欲しいですね。
 これだけでも10カロリーは消費できます。
 
 次に挿入ですね。
 20分間彼女に愛撫をした男性のペニスは十分に硬直し、潤滑油も豊富に出ている筈です。
 逸る気持ちはわかりますが、慌ててはいけません。
 ゆっくりキスをしながら挿入しましょう。
 挿入してからも激しく腰を動かせてはいけません。
 あまり激しく腰を動かすと快感が増し持続性がなくなるからです。
 できれば挿入後5分くらいは浅めの挿入をお勧めします。
 
 ここで注意しなければいけない事があります。
 挿入後、5分くらいは根元までの挿入はなるべく控えた方がよいですが、あまり長い時間浅めの挿入だけを繰り返すと彼女がイライラするので、かえって逆効果です。
 女性は単調なセックスを嫌います。
 セックス中、ストレスを感じさせてはいけません。
「次はなんだろう?どんな事をしてくるのかな~?」
 こういった期待感が女性にはあります。
 体力や持続力に自信がある男性は、挿入のリズムを変えたり変速したりするのもよいでしょう。
 例えば、2回浅く、1回深く、2回浅く、1回深く……
 または、2回遅く、1回早く、2回遅く、1回早く……
 いろいろ工夫してみましょう。
 きっと彼女はこれだけでも飽きない筈です。

 次に男性は、少しづつ強めに腰を動かして下さい。
 腰を強く突き上げる動作は、腹筋の強化にも繋がります。
 また女性は足の裏を浮かし、つま先だけシーツに付けて下さい。
 こうする事により男性を受け入れやすくなり、また脹脛のシェイプアップにも繋がります。

 これまで費やした時間は、前戯に20分、浅い挿入5分、リズムまたは変速挿入5分、強めの挿入5分ですね。
 さて、そろそろ男性は、射精の準備です。
 準備と言っても、なるべくピストン運動を持続させて下さい。
 性器からの卑猥な音や、彼女の感じている顔などが、射精を誘発させると思いますが頑張って下さい。
 そして女性は逝きそうになった場合、彼に知らせて下さい。
「いくぅ~~」とか「だめ~~」など、なるべく早めに伝えて下さい。
 セックス・ダイエットでは、二人が同時に逝く事が望ましいからです。

 セックス・ダイエットで一番肝心な事は、お互いのセックスに満足する事です。
 男性は射精を成功させ、女性はオーガズムに達して下さい。
 射精もオーガズムも少々ですがカロリー消費になります。

 以上の過程で正常位の消費カロリーを算出しました。

(男性)
 前戯        20分  10カロリー
 挿入①(浅めの挿入) 5分  20カロリー
 挿入②(変化・変速) 5分  30カロリー
 挿入③(強めの挿入) 5分  30カロリー
 挿入④(過激な挿入) 5分  35カロリー
 射精         ?秒   3カロリー
 計        約40分 128カロリー

(女性)
 前戯        20分   5カロリー
 挿入①(浅めの挿入) 5分  10カロリー
 挿入②(変化・変速) 5分  15カロリー
 挿入③(強めの挿入) 5分  15カロリー
 挿入④(過激な挿入) 5分  20カロリー
 オーガズム      ?分   5カロリー
 計        約40分  70カロリー

 この算出結果から、正常位では女性より男性の方がカロリー消費が多い事がわかりました。
 尚、40分間も持続する自信がない男性は、感度を和らげるためコンドームの装着をお勧めします。





第3部 後背位でのセックス・ダイエット

 皆さんもご存知だと思いますが、後背位とは女性が四つん這いになって肘をついたところに、男性が膝をついて背後から性器を挿入する体位です。
 後背位は、動物的で嫌だという感情を持つ女性もいますが、逆に獣になったようで興奮するという女性もいます。
 また女性の側からは、性器、肛門を相手に見せる形になるので、それを恥ずかしがる女性も少なくないですね。
 一般的には、後背位での消費カロリーは、男性が5分間で23カロリー、女性は5分間で18カロリーと言われています。
 男性の方がやや多いですが、これはあくまでも一般論です。
 ここからは、男性も女性も効率よく後背位でダイエットが出来る方法をご紹介します。

 まず後背位で挿入する場合、いきなりズボッと入れるのはいけません。
 後ろから攻める時も正常位同様、消費カロリーを増やす為に前戯をしましょう。
 挿入前に、男性の勃起したペニスの亀頭を女性のクリトリスに擦り付けて摩擦して下さい。
 クリトリスが勃起し女性の性欲を高められるからです。
 後背位中の男性は女性のお尻を掴むより腰を掴み、安定した挿入を心がけて下さい。
 後背位は、正常位よりも深く挿入できるのが最大の特徴です。この特徴を最大限にいかして下さい。
 また後から攻められた女性は、子宮からの快感で腰がフラフラになりますので、男性はしっかりと腰を支え、膣からペニスが抜けないように心がけましょう。
 セックス・ダイエットでは、継続した動きの方が効果的だからです。
 後背位でのセックスは結合部が丸見えになり、男性の興奮度が一気に上昇します。
 挿入後、数分で射精したのではダイエットになりませんので、部屋を暗くしたり、結合部はチラ見程度にするなどして興奮を制御して下さい。

 後背位でのダイエット効果は男性次第です。
 以下の調査データを見て下さい。

 女性がオーガズムに達しやすい体位ベスト5

 1位 騎乗位
 2位 前座位
 3位 伸展位
 4位 正常位
 5位 後背位

 これを見てわかるように、女性がオーガズムを感じやすい体位は騎乗位など、自分も身体が動かしやすい体位なのです。
 現に私も、正常位や後背位ではオーガズムを感じた事は皆無に等しいです。
 女性は、後背位でオーガズムに達する確率は低く男性の持続力がポイントとなります。
 男性は正常位同様、パターンや速度を変えながら優しく攻めましょう。

 さて今度は女性へのアドバイスです。
 女性の皆さんは、後背位での行為中にどんな動きをしていますか?
 一見後背位というのは、“バックから攻められている”という観念がありますが、それは間違っています。
 ただ肘をついて受身の体制ではなく積極的に腰を動かして下さい。
 挿入された後、最初は受身でも構いませんが、徐々に男性のピストン運動にリズムを合わせ、腰を前後に動かしましょう。
 そしてリズムに合わせ、「あん、あん、あん、」と声を出して下さい。
 そうする事により“自分のペニスで感じてるのか!”と男性は歓喜して、腰の動きも激しさを増すでしょう。
 男性は、自分のテクニックに感じている女性を見ると、行為時間、つまり射精までの時間を延長させたくなります。
 これがダイエット効果に繋がります。
 行為時間が長くなれば腹筋だけでなく、大腿二頭筋、大腿四頭筋が刺激され、美脚効果も絶大です。
 また上半身を支えている、上腕二頭筋や上腕三等筋も活発に働き、二の腕のシェイプアップにもなります。
 女性は後背位で逝ってしまう確率が低いので、大いに攻めてもらいましょう。

 ※後背位の注意
 男性は腰を痛めやすい体位ですので、激しいエキサイトは厳禁。
 また、膣口が背中側に近い「下付き」の女性にとっては楽な姿勢ですが、膣口が腹側に近い「上付き」の女性にとっては、背中をエビのように反り曲げて腰の部分を浮かせるようにしないと挿入がしづらく、そのような姿勢を長時間続けるのは身体への負担が大きい。
 そのような姿勢を長時間続けるのは無理な姿勢となるため、他の体位も併用して、腰に過度の負担がかからないように留意してください。





第4部 騎乗位でのセックス・ダイエット

 セックスの体位は様々ありますが、中でも女性側の消費カロリーが多い代表的な体位が騎乗位です。
 女性にとって騎乗位は、上で跨っている状態で腰をクネクネと前後に動かせるため、快感やオーガズムをコントロールできる利点もあり、まさに騎乗位は女性にお勧めのダイエット法と言えるでしょう。
 騎乗位の消費カロリーは、男性が5分間で12カロリー、女性が22カロリーと言われています。
 消費カロリーは、圧倒的に女性が上回っていますが、その反面、騎乗位で逝きやすい女性が多いのも現実です。
 なぜ女性が騎乗位で逝きやすいかというと、深く結合することによって ペニスがGスポットに当たりやすくなり、クリトリスも密着するからです。
 また、男性は両手が空いているので、胸でもどこでも愛撫することが可能になり、3箇所の性感帯を同時に攻めることができるからです。
 膣内で亀頭がGスポットに当たり、恥骨と陰毛がクリトリスを刺激し、指先で乳首を愛撫されたら、女性はひとたまりもありません。
 ここからは、騎乗位で男性も女性も効率的にダイエットができる方法をご紹介します。

 まず女性は挿入後、ピストン運動でなく、ゆっくりと前後運動になるように動きます。
 身体のその部分は密着していますので 当然のことながらクリトリスも男性の身体に接しています。
 前後に動かすことによって、クリトリスで逝きやすい人は、まずそこで逝きます。
 一度、オーガズムを迎えれば、気持ちも膣内も落ち着きますよね?
 セックスで、ダイエット効果を得るためには、リラックスすることも大切です。
 例えクリトリスで逝ったとしても、まだ膣では逝っていませんので、体位はそのままの騎乗位の状態でゆっくりと前後に動かしていきます。
 この時、男性の性器が膣の奥の壁に当たっている状態を維持して下さい。
 この最深部がエッチの時以外ではまず触ることもない部分であって、一番逝くのに近道の場所なのです。
 深く挿入してる状態でその場所を触っていることによって、徐々に感覚が研ぎ澄まされていき、気持ちが良くなり再度逝くことができます。
 一度逝った膣内は、敏感な状態が続きますので、2度目のオーガズムを迎えるのは難しくない筈です。
 できればこの状態で、3度オーガズムを得られるのが理想です。
 挿入後、3度目の絶頂までの時間は個人差もありますが、少なくても30分はかかるでしょう。
 仮に30分かかった場合の女性の消費カロリーは、なんと132カロリーです。
 愛する男性の上で、3度もオーガズムを得られ、132カロリーも消費できる……。最高ではありませんか?

 次に男性の騎乗位によるダイエット法です。
 騎乗位での行為中、下からガンガン腰を突き上げてくる男性がいますが、これはお勧めできません。
 単にピストン運動をすれば気持ち良くなるのは男性の場合だけであって、女性の場合は気持ちが入らなければ、濡れたとしてもオーガズムには程遠いですね。
 かえって、ゆっくりにしてみたり 早くしたりと 緩急をつけた方が感じやすく、また逝きやすくなっていくものです。
 後背位で深く挿入されるのと同じなのですが、動きがピストン運動になると、突かれているという感じが強く、刺激があり過ぎて痛いと感じる人も少なくありません。
 現に私もそうですが、痛いと感じるのが脳に伝達されてしまうと、気持ちいいと感じるより痛いが先行して逝くどころじゃなくなってしまいます。
 挿入後男性は、恥骨をゆっくり突き出す程度にして下さい。

 しかしこれでは男性はダイエットには繋がりませんよね?
 では、騎乗位で男性もダイエット効果を得るには、どうすればよいのでしょうか。
 まず男性は少しだけ腰の位置を変えてみて下さい。
 そうすると膣中での角度が変わりますので、女性が前後に動いている時に膣の中の一番感じる所(Gスポット)の位置が分かりやすくなります。
 次に男性は、腰を上下に動かすのではなく、お尻を床に付けたまま、弧を描く様に腰を回して下さい。
 その時に、ただクルクル回すのではなく、彼女が一番感じる部分を、まさぐる様にしながら回転させる事がポイントです。
 そして同時に、両手で彼女の乳房を支え、人差し指で乳首を刺激して下さい。
 こうする事により男性は、背筋が鍛えられ、同時にウエストのシェイプアップ効果も期待できます。
 男性にとってみれば激しい動きになりませんので、早漏の人でも射精までの時間を延長させることができ、なおかつ女性を逝かせることができますので、一緒に逝くことも可能になります。
 普段、セックス時にさり気無く行う騎乗位。
 工夫次第で、十分ダイエット効果は得られる筈です。


 『セックス・ダイエット』おわり

(感想)
おもしろい!
ダイエット・マニュアルとして『anan』に投稿したいくらいです。
『セックス・アンド・ザ・シティ』のキム・キャトラル(サマンサ役)のセックスダイエットは有名ですね。
女性の方は是非、参考にして下さいね。

真理子様、ありがとうございました。


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真理子様のサイト『ましゅまろくらぶ』はこちらからどうぞ。

夜道(Shyrock様作)

官能小説『夜道』 

Shyrock作


第1話“セーラー服の後姿”

 僕は学校帰り、夜道を歩いていた。
 ずっと前方には、セーラー服の女の子が歩いていた。
 霧島明日香・・・高校二年生。綺麗で、気品があって、勉強もよくできる子。
 それに派手好きな今風の子じゃなくて、清楚で、お下げ髪がよく似合う子。
 僕の憧れの女の子。

 彼女は振り返ることもなく、まっすぐ歩いて行く。
 僕は彼女の後ろ姿を見つめながら着いて行く。
 彼女とはクラスは違うが、同じ学年。
 僕達は家が同じ方向なので、クラブ活動の帰り道、偶然かち合うことがあった。
 だから、彼女のあとを着いて行ったんじゃなくて、たまたま彼女が僕の前を歩いていただけなんだ。
 遠くから見る彼女のうしろ姿、歩くたびに揺れるお下げ髪がとても愛らしかった。

 彼女はクラブが文芸部ということもあって、日焼けもなく肌は透き通るように白かった。明るくて優しくて、それに賢くて何でもできる女の子。物静かで、笑顔がたまらなく素敵だった。僕はそんな彼女が大好きだった。

 彼女と話したことは一度もなかった。僕は小柄だったし、顔もニキビだらけだったし、成績も目立たなかった。サッカー部に入っていたけど、レギュラーにもなれず、何一つ秀でた所がなく、とても彼女に話し掛けられるような人間じゃなかった。

 そんな劣等感だらけの僕だったが、他の奴らよりも優越感に浸れることが一つだけあった。それは、彼女と帰り道が同じだということ。他の奴には絶対に真似のできない密かな自慢だった。だけど、彼女に近寄るわけではなく、遠くから後ろ姿をそっと眺めているだけだった。彼女は僕の存在に気付く様子はなかった。もし気付かれていたら、到底彼女の後ろなんか歩いてはいられない。

 彼女はいつも、近道をするために丘の上にある公園を通る。僕も着いていく。公園への道は傾斜がきつく階段があった。公園内は樹木の手入れがあまり行き届いていなくて、いつも鬱蒼と木々が繁っており暗くて視界が悪いので、一般の道よりずっと彼女に接近することができた。僕にとってはそれが密かな楽しみだった。

 この日も、彼女は公園の階段をのぼった。僕は彼女が階段をのぼり切るのを待っていた。早く進み過ぎると、足音に僕の存在を気づかれる可能性があるからだ。彼女の姿が消えたところで足音を立てないようにそっと、しかし素早く階段を上がる。公園内には外灯はあったが、暗闇を照らすほどの明るさはなかった。階段は幅が狭いうえに、両側から生い茂る草でさらに狭くなっていた。

 僕は音を立てないよう心を配りながら歩いた。微かな物音でも彼女が振り返るかも知れないからだ。彼女が振り返るかも知れないと言う恐怖感もあったが、反面、それを期待する気持ちもなくはなかった。

 僕が階段をのぼり切っても、彼女はついに一度も振り返らなかった。込み上げてくる安堵感とかすかな落胆。それでも僕にとってはこの公園の中を通り過ぎるわずかな時間が至福のひとときだった。

 その時、突然、バサッと言う大きな音がして、彼女が視界から消えてしまった。その直後、引き攣ったような女性の声が漏れ聞こえてきた。

 一体何が起きたと言うのか。僕は激しい胸騒ぎに襲われた。心臓が大きく波打った。何が起きのか分からず、狼狽してしまった。何か悪い予感がして、僕は恐る恐る足を踏み出した。
 押し殺した嗚咽のようなものが聞こえて来た。僕はもはや疑いようのない事態をやっと認識し始めた。繁みに連れ込まれた彼女は、暗がりでよくは見えなかったが、誰かに乱暴を受けているのだった。

 組み敷く黒い背中。バタつかせる華奢な足。息が止まるのではないかと思うほどに密着した二つの影。そして、届かない悲痛な声・・・

 僕はとっさに、彼女を助けなければならないと考えた。
 しかし僕には、腕力もなく、勇気もなかった。

 僕は足がすくんでしまって飛び出せなかった。
 しかし、恐れをなして立ち去る事もできなかった。
 僕は彼女が犯されるのを、ただ黙って見ていることしかできなかったのだ。

 しかも、あろう事か信じられないような好奇心に支配されてしまった。
 それは、彼女がどんな目に遭っているのか知りたいという好奇心だった。


第2話“許されざる絶頂”

 僕は確かに彼女のことが好きだった。だが心の奥底では憎んでもいた。決して僕の存在に気付かず、もしかしたら蔑んでいるかも知れない彼女を、夢の中では、何度も何度も支配した。それは誰にも言えないような夢だった。その夢と同じことが、現実に目の前で起こっていることへの好奇心。自分には絶対に出来ないことを誰かが実現していることへの興味。そして彼女の肉体への憧憬。

 僕は息を殺して茂みに身を隠した。幸い彼女が抵抗する物音で、僕が茂みに身を沈めた音はかき消された。

 僕はただひたすらその行為を凝視し続けた。もっと月が明るくなってくれないかとさえ思った。

 ほの白い彼女の長い足は、うっすらとした月明かりの中でひときわ白く浮かび上がって見えた。彼女は口を何かで押さえられているらしく、叫ぼうとしても隠ったうめき声しか出ない。その声は見事なまでに官能的なものだった。

 僕の位置からは、彼女の足しか見えなかった。誰かの黒い陰によって大きく開かされた形のよい足が、もがいて暴れる。清楚な白いソックスと、片方だけ脱げてしまった靴が艶めかしい。

 僕の下半身は、既にどうしようもなく昂っていた。今どれほど大変なことが起きているか、ということをすっかり忘れてしまっていた。僕はそこが屋外であるということも忘れて、慌しくズボンのファスナーを下ろしていた。

 僕のそれは、ほんの少し触れた途端に欲望を放出した。その時微かに漏れた僕の声に気付く者は誰もいなかった。

 暗闇の中にあるのは規則的に動く人陰と、彼女の隠った叫び、そして暴れる白い足だけだった。

 異世界のような空間で、僕は何度も何度も絶頂に達した。


 男が事を終えて走り去った後、彼女はしばらく動かなかった。
 もしかしたら死んでしまったのかと思い、僕は急に不安になった。
 その頃には少し冷静さを取り戻し、助けに行かないまでも大声を出すか人を呼びに行くかするべきだったと悔やまれた。何故僕は何もせずに、ただ覗いていたのだろう。いやただ覗いていただけではない。自分の欲望を満たすため、妄想の中とはいえ淫らな行為に耽っていたのだ。
 自分のしたことが信じられなかった。

 月明かりが彼女の真っ白い胸を露にしていた。制服は破けていて泥だらけだろうと思われたが、暗がりの中ではよく分からなかった。

 彼女は壊れた人形のように、不自然な格好で横たわっていた。足を閉じようともしなかったし、胸を隠そうともしなかった。

 僕はしんと静まり返った公園の中で、繁みから出て行く事もできずに、ただじっと息を潜めていた。彼女が動くまで、彼女がここを立ち去るまで、僕は茂みから動けなかった。

 でももしも彼女が既に死んでいたらどうする!? 死体はいつか見つかる。その時僕は、殺人容疑で捕まるのではないだろうか。そう思うと足が震えた。

 しかし彼女はしばらく放心した後で、やっとよろよろと起き上がった。口に貼られたガムテープを剥がす音が、静寂を突き破って響き渡った。服装を直すでもなく、髪を撫で付けるでもなく、彼女は立ち上がったままの姿で、フラフラと歩き出した。そして、落ちた鞄をそのままにし、通路に出ると、家とは反対の方向、学校の方向、つまり僕のいる方に向かって、ゆっくりと歩き出した。またもや心臓が高鳴った。

 彼女は僕の存在に気付いているのではないか、助けなかった僕を罵倒するために近付いて来たのではないか、そう思いながらも息を殺して身体を縮こまらせていた。

 彼女が近付いて来るまでの時間が、どんなに長かった事か。
 時の経過がこれほど遅いとは・・・

 彼女が僕の横を通り過ぎる瞬間、僕は本当に一呼吸もしなかった。
 心臓が止まってしまったとさえ思われた。

 彼女がちらりとでもこちらを見るのではないかと怯えながら、僕は息を止めていた。
 でも彼女は、一度もこちらを見なかった。
 うつろな瞳でまっすぐ前を見ていた。
 僕は安堵を隠せなかった。

 彼女の姿が完全に消えるのを待って、僕は繁みから静かに這い出ると、一目散に駆け出した。もちろん家の方向へ。

 何も見なかった。
 何も訊かなかった。
 何も起こらなかった。

 そうつぶやきながら、全速力で家へ向かって走っていた。


第3話“後悔噬臍”

 その夜、僕は床に着いてもなかなか寝つけなかった。
 彼女が草むらでもがく姿が脳裏をかすめた。
 眠ったあとも彼女が夢に現れた。
 夢の中の彼女は呆然と立ち尽くし悲しそうな顔をして僕を見つめていた。

(どうして私を助けてくれなかったの?)
(すまない。僕は非力だし飛び出す勇気がなかったんだ。君は僕が潜んでいたことを知っていたの?)
(知っていたわ)
(たとえ助けられなくても、大声を出せたはずだわ)
(・・・・・・)
(でもあ、あなたは何もしてくれなかった。そればかりか自分の欲望を満たすことしかしなかった・・・)
(・・・・・・)

 夢の中の彼女は恨めしそうな表情をして僕を咎めた。

(あなたが助けてくれていたら・・・私は・・・・・・)

 それだけつぶやいたあと、彼女は暗闇の中へと消えていった。


 その時、僕は夢から覚めた。
 彼女が夢の中で最後につぶやいた一言が、起きたあとも、胸に烙印を押されたかのように余韻として残っていた。

 その朝、僕はいつものように登校した。
 登校途中、夢の最後の一言が頭によみがえった。
 彼女はあのあと僕に何を告げたかったのだろうか。

(あなたが助けてくれていたら・・・私は・・・・・・)

 急に妙な胸騒ぎが起こった。
 
 教室には授業が始まるまでの間、何組かのグループかに分かれて駄弁っていた。
 気に止めることはない。いつものことだ。
 僕は輪に入ることもなく自身の座席に腰をかけた。
 その時、一番近くでひそひそ話していた女子グループから、気になる名前が聴こえてきた。
 霧島明日香・・・
 僕はつい会話に耳を傾けた。

「可哀相にねえ」
「よほど辛かったのねえ」

 端々しか聞こえず、話の要旨がつかめなかったことから、僕は思わず女子グループの会話の輪の中へ飛び込んでしまった。

「あのぅ・・・霧島さんがどうしたの?」
「あぁ、能島君、おはよう。能島君ってC組の霧島さんのこと知ってるの?」
「うん、少しばかり」
「実はね、霧島さん、昨夜遅く自殺したのよ」
「ええっ!!霧島さんが自殺したって!?」

 僕は脳天をハンマーで殴られたような衝撃を受けた。

「何でも強姦されたことから悲しみにくれて、学校に戻ってきて屋上から飛び降りたんだって」
「な、な、なんだって!?」
「野島君どうしたの?もしかして霧島さんと付き合ってたの?」

 僕は言葉を失ってしまっていた。
 
(僕のせいだ・・・僕があの時助けてあげなかったからこんなことになってしまったんだ・・・くぅっ・・・・・・)

 あの時僕が飛び出していたら・・・
 あの時僕が大声をあげていたら・・・
 もう一度僕をあの時間あの場所に戻してくれ・・・
 

 現場には数束の花束が手向けられていた。
 僕は手を合わせ黙祷を捧げた。

(霧島明日香さん・・・許してください・・・僕に勇気がなかったばかりに・・・)

 泣いても泣いても涙は尽きることがなかった。


 日が沈む頃、僕は学校を出た。
 例の公園に差し掛かった頃、ふと前方を見るとセーラー服の女の子が歩いていた。

 彼女は振り返ることもなく、まっすぐ歩いて行く。
 僕は彼女の後ろ姿を見つめながら着いて行く。
 遠くから見るうしろ姿、歩くたびに揺れるお下げ髪、霧島明日香にとてもよく似ている。

(まさか・・・) 

 僕が階段を登りきった頃、突然、バサッと言う大きな音がして、女の子が視界から消えてしまった。その直後、引き攣ったような女性の声が漏れ聞こえてきた。

 僕は道端に落ちていた石ころを握りしめ、声を聞こえてくる方へ一目散に掛けていた。




(感想)
切ない。切ない。切ない。。。
切なさ溢れる”僕”の思い出。珠玉の一品。
込み上がる涙をぐっと堪えました。その切なさにしばらく浸ってしまいました。

こんなにも素晴らしい作品に出会えたことに感謝します。
Shyrock様、ありがとうございました。


aitokannnoubigaku_shyrocksan02.jpg
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ジムノペティ第1番(Shyrock様作)

ショートショート『ジムノペティ第1番』
Shyrock作

 未来は家に帰ってからずっとソファにもたれCDを聴きながら想いに耽っていた。
 真っ暗なのに電気も点けていない。
 音楽を聴きながら、初めて彼の部屋に訪れた夜を思い出していた。
 あの夜ふたりが初めて結ばれた時に流れていたのがこの曲だった。
 エリック・サティのジムノペティ第1番。
 それからのちも彼の部屋で抱かれる時、彼は決まったようにこの曲をかけてくれた。
 未来も何度か聴いているうちに、いつしかこの曲を好きになってしまった。
 彼のことが好きであるのと同じように。

 窓から差し込む月明かりの中でネックレスが光ってる。
 彼からもらった大切な宝物。
 他にもあるのだが、未来はこのネックレスが一番好きでよく着けている。

 未来は数時間前までの彼との情事を思い出していた。
 瞳を閉じると彼がいた。
 いや、いるような気がした。
 自然と彼の肌の熱い感触が身体中によみがえってくる。
 まるで彼に包まれているような錯覚を起こす。

 部屋に入って最初はキスから始まった。
 小鳥がくちばしを寄せ合うように優しく唇を寄せ合う。
 彼の匂いがほのかに香る。
 男性的でそれでいてどこか切なく甘い香り。
 軽いキスから気持ちの高揚とともに次第に熱いキスへと移行していく。
 ルージュの真紅が彼の唇に着いた。
 未来は指で彼に着いた紅を拭おうとするが、彼がそれを拒んだ。
 唇のぬくもりが彼の温かさを伝えてくれる。
 未来は思った。

“ずっとこのままでいたい”
“彼の中に溶け込んでしまいたい”
“時間なんていらない。できることならこのまま止まって欲しい”

 ジムノペティが終わらない間に彼は急に求めてくる。
 甘い唇のふれあいが、急に深いキスへと変わる。
 息ができなくなるくらい激しく唇を吸ってくる。
 彼の熱い体温が、甘く切ない香りが、未来に伝わって胸がキュッと締めつけられるような想いがした。
 彼の唇の求愛に答えるように、未来から彼の口の中を探った。
 彼の熱い舌が未来を歓待してくれる。
 彼の方から未来の中へも入ってくる。
 ふたりの舌が絡み合う。
 舌と舌との抱擁が、ふたりの気持ちを高め、心をひとつにしていく。
 言葉などいらない。
 お互いが“愛してる”ということを、無言のままで、唇と舌が教えてくれる。
 舌だけがまるで別の生き物のように、絡み合いそしてほどける。
 しじまの中で、ジムノペティとふたりの吐息だけが響いている。
 でも次第に聞こえなくなっていく。

 未来がふと気がつくと、彼の舌が片方の耳を探っていた。
 くすぐったいような、それでいて切ないような不思議な感覚が未来の身体の中を駆け抜ける。
 深い吐息が漏れる。
 求めているものが充足されていく歓び。
 否、真実は、いくら得ても与えられても、完全に満たされることはなく、永遠に渇望し、求め続けるのが人の性(さが)なのかも知れない。

 彼の身体の一部が未来の中に入ってきた。
 それは熱くて、硬い生き物のよう。
 もう一度深い吐息が漏れる。
 彼のシルエットが小刻みに揺れている。

「あぁ・・・すごぃ・・・はぁ~・・・いやぁ・・・」

 言葉とは裏腹に快感で身がよじれそうになる未来の耳には、もうジムノペティは聴こえなくなっていた。
 彼に包まれて何度もいってしまった未来。

「あぁ~ん!いやぁ~~~!あぁ、もうだめぇ~~~!!」

 混乱する感覚の中、真っ黒な闇に身体はどんどんと宙に浮き、そして今度は底知れない谷底へと落ちていく。
 果てる時の未来の最後の声が小さく響く。
 小刻みに震える身体。
 傾く肩と頭。ふわっと髪が宙に舞う。

 その頃、ジムノペティは未来たちよりも早く終わっていた。
 彼のメロディだけが、未来の中で大きく響き渡った。



(感想)
秀逸なロマンティック・エロス。二人の肌触り、息吹きが感じられる繊細な描写力。
さすがです。
男根主義一色の弊ブログに、こんなにも美しい花を添えて下さいまして、ありがとうございました。


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和巳(kazumi)

Author:和巳(kazumi)
40代。男。

ブログの趣旨を変えて、官能・エロスを含め、その他思うこと感じることを自由に書き綴っていこうと思います。

当初の趣旨から外れてしまって申し訳ありません。
雑多な内容のブログですが、ご理解の上、お付き合い頂ければ幸いです。

アダルト記事としては、今は、「官能の美学」が中心となってます。

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